TOPへ戻る

【農業者向け】産地生産基盤パワーアップ事業とは?助成対象のヒートポンプも紹介

投稿日:2022.06.01

更新日:2024.02.19

ビニールハウスとヒートポンプ

「機械や設備を導入して、さらに収益性を高めたい!」

このようなニーズをお持ちの農業者の方が利用できる制度として、「産地生産基盤パワーアップ事業」という助成金制度があります。今回は、生産性・収益性を高めたい農業者の方におすすめの「産地生産基盤パワーアップ事業」の概要と、制度の対象にできる当社製品について解説していきます。

産地生産基盤パワーアップ事業とは?

産地生産基盤パワーアップ事業とは、収益力強化・生産基盤強化を目指す農業者に対して経済的支援をする制度のことです。この制度を活用することで、高性能な機械や設備を導入したり、栽培体系を転換したりする際に必要となる費用の一部に助成金を交付してもらえるようになります。

産地生産基盤パワーアップ事業の内容

産地生産基盤パワーアップ事業は、以下3つの事業内容に分かれています。

  • 新市場獲得対策
  • 収益性向上対策
  • 生産基盤強化対策

新市場獲得対策

新市場獲得対策とは、今後の拡大が見込まれる海外市場や加工・業務用などの新たな市場のロット・品質に対応できる事業者の育成と、事業者と連携する産地の生産体制・出荷体制の強化を目指し、施設整備等の費用を助成するものです。

■支援対象者

供給調整機能を有する施設を既に備えている又は原則、協働事業計画承認年度内に整備に着手することを予定している拠点事業者

■主な採択条件

  • 協働事業計画に位置付けられた拠点事業者又は連携者が事業実施主体であること
  • 成果目標の基準を満たしていること
  • 費用対効果分析を実施していること(1.0以上であること)

■補助率

  • 推進事業は定額・1/2以内(補助金の上限額は1協働事業計画あたり5,000万円以内)
  • 整備事業は1/2以内(補助金の上限額は20億円以内)

■支援対象となる取り組み(事例)

  • 生産安定・効率化機能の具備・強化
  • 供給調整機能の具備・強化
  • 実需者ニーズ対応機能の具備・強化

新市場獲得対策

出典:産地生産基盤パワーアップ事業 新市場獲得対策 農林水産省(令和4年3月)

収益性向上対策

収益性向上対策とは、農業者が国内外の市場を獲得するための⽣産コスト低減および販売額増加等の収益⼒強化に向けて、必要な農業機械や集出荷施設等の導入・整備にかかる費用を助成するものです。

■支援対象者

地域農業再⽣協議会等が作成する「産地パワーアップ計画(収益性向上タイプ)」に参加する農業者、農業者団体(農業協同組合、農事組合法⼈、農地所有適格法⼈、その他農業者が組織する団体)等

■主な採択条件

  • 産地パワーアップ計画(収益性向上タイプ)において基準を満たした成果⽬標を定めること
  • ⾯積要件等を満たしていること

■補助率

整備事業は1/2以内、⽣産⽀援事業のうち

  1. 農業機械のリース導⼊・取得は1/2以内(リースの場合は本体価格の1/2以内)
  2. ⽣産資材の導⼊は1/2以内
  3. 改植は定額

■支援対象となる取り組み(事例)

  • 整備事業:乾燥調製施設、穀類乾燥調製貯蔵施設、集出荷貯蔵施設、農産物処理加⼯施設、⽣産技術⾼度化施設(低コスト耐候性ハウス等)等の施設整備
  • 基⾦事業(⽣産⽀援事業・効果増進事業):①コスト削減に向けた⾼性能な農業機械のリース導⼊・取得② ⾬よけハウス等、⾼付加価値化に必要な⽣産資材の導⼊など

収益性向上対策

出典:産地⽣産基盤パワーアップ事業(収益性向上対策・⽣産基盤強化対策)農林水産省(令和4年3月)

⽣産基盤強化対策

生産基盤強化対策とは、新規就農者等への継承のために必要となるハウス・園地等の再整備・改修や、家畜排せつ物由来堆肥等を活⽤した⼟づくりなどによる⽣産基盤強化を図るための費用を助成するものです。

■支援対象者

地域農業再⽣協議会等が作成する「産地パワーアップ計画(⽣産基盤強化タイプ)」に参加する農業者、農業者団体(農業協同組合、農事組合法⼈、農地所有適格法⼈、その他農業者が組織する団体)等

■主な採択条件

  • 基準を満たした成果⽬標を定めること
  • ⽣産基盤の強化と次代への円滑な継承を図るために必要な再整備・改修に取り組む場合は、5年以内に農業⽤ハウス等を継承者に譲渡する計画があること⼜はすでに譲渡を受けているが、これから本格的な営農を開始する計画があること

■補助率

  • 整備事業:1/2以内
  • 基⾦事業:農業⽤ハウス、果樹園・茶園の再整備・改修、農業機械の再整備・改良は1/2以内等、⽣産装置の継承・強化、⽣産技術の継承、普及に向けた取組、全国的な⼟づくりの展開については定額補助

■支援対象となる取り組み(事例)

  • 整備事業:新規就農者や担い⼿への継承に必要な低コスト耐候性ハウス等の再整備
  • 基⾦事業(⽣産⽀援事業・効果増進事業):
    ① 新規就農者や担い⼿への農業⽤ハウス譲渡のためのパイプハウスの再整備・改修
    ② 譲渡された果樹園・茶園で営農を開始するための果樹園・茶園の再整備・改修
    ③ 後継者不在の農地等での⽣産機能の継承を⽬的とした作業受託組織等での農業機械の再整備・改良
    ④ 再整備・改修した施設・果樹園等の継承ニーズの把握及びマッチング、受け⽫組織における継承までの間の維持に必要な備品、⽣産資材の購⼊
    ⑤ ⽣産技術を継承・普及するための栽培管理・労務管理等の技術実証、農業機械の安全取扱技術向上のための研修
    ⑥ ⽜ふん堆肥及びペレット堆肥等の実証的活⽤に向けた実証ほの設置 等

⽣産基盤強化対策

出典:産地⽣産基盤パワーアップ事業(収益性向上対策・⽣産基盤強化対策)農林水産省(令和4年3月)

施設園芸エネルギー転換枠について

施設園芸は、経営コストにおける光熱動力費の占める割合が大きく、燃油価格の高騰による影響を受けやすい業種になっています。しかも、燃油価格は、為替、商品市況、地政学リスクなどの影響で変化するため、農業者が簡単にコントロールできないコストです。

そこで農林水産省は、農業者が施設園芸等で使用する燃油への依存度を省エネ機器等の導入により下げられるように、産地生産基盤パワーアップ事業に新たに「施設園芸エネルギー転換枠」を設けました。その中には、イーズが取り扱うヒートポンプも対象となっています。

■拡充内容

  1. 予算枠の倍増(10億円→ 20億円)
  2. 補助対象経費の拡充(設備費用だけでなく、設置費にも対象を拡充)

■ヒートポンプでの活用イメージ

従来の燃油暖房機とヒートポンプを併用するハイブリッド方式での活用が想定されています。ハイブリッド方式とは、エネルギー効率のよいヒートポンプを優先して運転し、低温時にだけ燃油暖房機と併用で運転する方式です。ハイブリッド方式には、燃油使用量を削減だけでなく、ヒートポンプの導入規模を抑制することでイニシャルコストを抑制するメリットがあります。

以下の図は、ハイブリッド方式の運転イメージです。

ハイブリッド方式の運転イメージ

出典:産地生産基盤パワーアップ事業のうち「施設園芸エネルギー転換枠」の拡充について

助成対象のヒートポンプ「ぐっぴーバズーカ」

ぐっぴーバズーカ

「ぐっぴーバズーカ」は、イーズが持つ農業用のヒートポンプです。

「ぐっぴーバズーカ」の特徴

リモコンを使ってハウスの外から温度・湿度調整が可能で、雨ざらしになっても問題ない耐久性を備えたヒートポンプです。小型ハウスなど通常の空調設備の設置が難しい場所での利用に適しています。

また、「ぐっぴーバズーカ」は直進性の高い風が大量に出るので、大きなハウスであってもハウス内の温度ムラを少なくできる特徴があります。

製品詳細はこちら:https://esinc.co.jp/goods/spot-factory-betchi/?category=agri

「ぐっぴーバズーカ」の導入事例

ハウス14棟に「ぐっぴーバズーカ」を導入した農業者の方からは、「ぐっぴーバズーカを導入することで重油使用量を8割以上(約60キロℓ)減らし、コストをおよそ3割(約150万円)削減できた」という声を頂いています。
関連記事:https://esinc.co.jp/caselist/hosoya/


1,400坪の農場を経営する農業者の方からは「1400坪となった今の電気代が、ぐっぴーバズーカによって600坪で運営していた頃と同程度になっている」という声も頂いています。
関連記事:https://agrijournal.jp/renewableenergy/34231/


上記の導入事例は現状ほど燃油代が高くなかった時点での話になります。現状のように燃油代が100円/Lを超える状態であれば燃油暖房機のみの暖房とはもっと大きなコスト差がでます。燃油高騰時にヒートポンプは必須のアイテムです。

ヒートポンプの導入に産地生産基盤パワーアップ事業をぜひご活用ください

最新機器・設備の導入は、農業者が収益性や生産性を向上させるために有効な手段の1つです。その最新機器・設備の導入を経済的に後押ししてくれるのが産地生産基盤パワーアップ事業による助成金です。導入コストのうちの最大1/2を助成金によって賄えるようになります。支援対象の中には、燃油価格高騰の影響を最小限にできるヒートポンプの導入も含まれています。イーズの「ぐっぴーバズーカ」には、多くのコスト削減実績があるので、この機会にぜひ「ぐっぴーバズーカ」の導入をご検討ください。

各種カタログ・資料を
無料ダウンロード

カタログ写真

株式会社イーズが独自に開発した、製品のカタログや取り扱い説明書をダウンロードいただけます。
必要事項をフォームに入力のうえ、送信してください。
ご返信メールにて、資料のダウンロードリンクをお送りいたします。
まずは気になる商品のカタログを読みたい、という方は以下からお進みください。