投稿日:2022.08.08
更新日:2024.02.19
人がいる場所だけを狙って風を送れるスポットエアコンは、夏場の暑熱対策として活用されていますが、冷暖房兼用型だと冬場の寒さを和らげるためにも活用されています。
今回は冷暖房兼用のスポットエアコンについて、設置に最適な場所、導入のポイント、おすすめの商品を紹介していきます。
特定の空間を局所的に冷やしたり、温めたりできるスポットエアコンは、以下のような場所に設置することで、特にその効果を発揮してくれます。
これらの特徴に最もあてはまる場所が、体育館、工場、倉庫などです。いずれも屋根が大きく、金属製の躯体が用いられているので、夏場の熱気や冬場の冷気が建物内に伝わりやすく、かつ密閉されていることで外の空気との入れ替えも少なくなります。そのため、夏場はビニールハウスのように湿った熱気がこもる状態になりますし、冬場は底冷えして寒さの厳しい状態になってしまいます。
だからといって、建物全体に冷暖房の効果を行き渡らせようとすると、大規模な工事を要する大型のエアコンを複数設置する必要があるので、手軽に導入できる業務用の大型スポットエアコンは人気の選択肢となっているのです。
冷暖房兼用型のスポットエアコンを導入することで、夏場の熱く湿った建物内の熱中症対策になり、かつ厳しい寒さとなる冬場の建物内の環境改善にもつながっていきます。
業務用の大型スポットエアコンを導入する際にポイントとなるのは、以下の4点です。
以下に詳細を解説していきます。
冷暖房の能力とは、冷房の性能や暖房の性能を表す指標のことです。冷暖房の能力を表す単位はkW(キロワット)で、能力(kW)が大きければ大きいほど冷房や暖房の性能は高くなります。一般的に業務用の大型スポットエアコンの能力は10kW~20kW程度となります。
冷暖房能力(kW)は、実際の冷暖房効果とは必ずしも比例しません。冷風や温風を効率的に届けられないと、能力の割に冷暖房効果が低くなることもありえるからです。
効率的に風を届けるためには、風量を大きくし、吹出し位置を最適な箇所に設けて、狙ったところへピンポイントで風を届けられる工夫が重要になります。
スポットエアコンを選定する際には、単に能力を見るだけでなく、実際の風がどのように流れるのかデモ機で確認させてもらいましょう。
スポットエアコン本体のコストは、冷暖房の性能や機能の多さに比例して高くなります。しかし、風を効率的に届けられるスポットエアコンを選定すれば少ない設置台数におさえられるので、仮に性能が高くて機能が豊富であっても、結果としてコストを節約できるでしょう。また、複数のスポットエアコンを用いて冷風や温風を届ける場合は、スポットエアコン同士の配置によっても冷暖房の効率が変わってきます。
スポットエアコンのランニングコストで重要となるのが電気代です。電気代はスポットエアコンの消費電力に比例して高くなり、消費電力は冷暖房の能力とエネルギー効率によって決まってきます。エアコンのエネルギー効率は、「COP」(Coefficient Of Performance:成績係数)で表示され、COPが高い(=効率のよい)スポットエアコンほど、冷暖房の性能効果に比べて消費電力(=ランニングコスト)をおさえられるのです。
スポットエアコンには、家庭用エアコンのように室外機と室内機が別になっている別置型と、室外機と室内機が一体になっている一体型があります。
別置型には一体型よりも工事の手間がかかったり、設置したスポットエアコンを動かせなかったりするデメリットがあります。一方で、室外機がなく高い位置にも設置可能になることから、室内のスペースをより広く使えることがメリットです。
一体型には室外機と室内機両方のスペースが室内に必要となるデメリットがあります。一方で、冷風の吹出口を状況に応じて自由に移動できることがメリットです。
用途や目的、設置スペースに応じて適切なタイプを選択しましょう。
冷暖房兼用の酷暑作業場用スポットエアコンとしておすすめなのが、株式会社イーズが開発した「バズーカEX」です。
「バズーカEX」の特長は、その強力なパワーです。従来機種の熱交換器は2列熱交だったのに対して、「バズーカEX」は4列熱交を実現しました。
その結果、従来型スポットエアコンに比べると、空気の吸込温度と吹出温度の温度差を表すΔT(デルタT)は2倍に、1時間あたりの除湿量は3倍の性能になっています。
そのため、従来の冷暖房兼用スポットエアコンだけでは対応が不十分だった、40℃前後の酷暑作業場であっても快適な作業空間を提供できるようになっています。
冷暖房能力も除湿性能も高い「バズーカEX」をより効果的に活用するには、以下5つのポイントに留意して設置しましょう。
5つのポイントの中でも、特に考慮が必要となるのが冷風をキャッチボールさせるような配置にすることです。冷風をキャッチボールさせるような配置の例を下図に示しました。
複数の「バズーカEX」をこのような配置にすると、ある「バズーカEX」から出た冷風が、ほかの「バズーカEX」から出た冷風によってぐるぐる循環するような形になるので、少ない台数で作業空間を効率的に冷やせます。冷風が効率よく届けられるようになれば、結果として「バズーカEX」の導入台数を少なくできるのです。
「バズーカEX」の導入事例として、日産自動車様があります。
日産自動車様の各工場や事業所では、元々従来機種である「スポットバズーカ」が100台以上導入されていました。しかし、工場内でも40℃を超える酷暑となる場所では、「スポットバズーカ」の吹出温度が高くなってしまい、効果が十分でなかったことから、「バズーカEX」が導入されました。「バズーカEX」の導入後は、酷暑となる場所における職場環境がより快適になり、作業効率もアップしたという喜びの声が届いています。
体育館、工場、倉庫のように屋根や壁で空気が密閉されて、かつ広い空間における空調機器として、業務用の大型スポットエアコンは最適な選択肢だと考えられます。真夏の熱中症対策として冷房機能を持たせるのはもちろんですが、冷暖房兼用型にすれば冬場の厳しい寒さにも対応でき、利用者の満足度をさらに高めることにつながります。スポットエアコンの導入について、ご質問やお悩みがある場合は、業務用の大型スポットエアコンのプロ株式会社イーズまでお気軽にお問い合わせください。お客様のニーズにあわせて最適なご提案をいたします。
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