農業用ヒートポンプ記事
AGRI-HEATPUMP ARTICLE
投稿日:2026.03.31
更新日:2026.03.31
施設トマト栽培において、ヒートポンプを活用した周年生産の事例です。夏は夜間冷房で呼吸による養分消耗を抑え、収量と品質を確保し、冬は加温に利用して燃油使用を抑えています。独自の冷却システムや保温対策と組み合わせることで、年間を通じた安定出荷とコスト低減を実現しています。
茨城県鉾田市でトマトを63アール施設栽培する伊藤農園.F(ドットエフ)は、暑さで収量や品質を落としやすい夏から、翌春にかけて収穫する作型を開発し、年間を通じて地元スーパーを中心に契約出荷する。 こうした作型は珍しいが、夏場は夜間にヒートポンプでハウス内を冷やすなど、暑さ対策を徹底。 冬場は万全な保温対策とヒートポンプ主体の加温で燃油費を抑える。
開発した作型は、自作した高軒高ハウス20アールで5月に播種(はしゅ)、8月~翌年5月に収穫する品種「ハウス桃太郎」と「桃太郎ホープ」。 6月に定植、10月~翌年7月まで収穫する長期取りの作型と合わせ、周年出荷する。 8~10月は全国的にトマトの出荷量が少なく、価格低下のリスク低減が見込める。 代表の伊藤健一さん(62)は「全量契約なので、糖度6以上で一年中安定して作る責任がある。暑さ対策の課題が多く、10年もかかった」と試行錯誤の歴史を語る。 夏場は生理障害や病害虫が発生しやすく、関東の平野部でこうした作型は難しい。
暑さ対策として、夏の夜間はヒートポンプの稼働温度を18度に設定。 呼吸による栄養の消耗を抑える。 冬の保温にも使う内張りカーテンを三重にして保冷効果を高め、側窓カーテンも張る。 地下水の気化熱で冷却した外気をハウス内に取り込む独自システムも開発し、終日稼働させる。
病害虫対策には、このシステムやヒートポンプによる湿度管理をはじめ、自家製の木酢や納豆菌などを使う。 同県はトマトの長期収穫作型の場合、農薬の使用回数を48回とするが、伊藤さんは4分の1以下。 化学農薬・肥料の使用量を半減する県の特別栽培農産物の認証も取得し、消費者にPRする。
ヒートポンプは冬場の燃油価格の高騰対策にも役立てる。 夏越し作型のハウスで、今シーズンは稼働温度を14度に設定してフル稼働。 燃油暖房機の稼働は早朝の1時間ほどで済み、節油効果を実感する。 ただ、暖房目的だけでは導入費用に見合わないともみる。 「全量を決められた条件で契約出荷する。秋の長雨による減収や、燃油や肥料などの価格の高騰を受け、昨年9月と今年1月にトマトの価格を5~10%値上げした。 伊藤さんは「値上げしても価格上昇分は賄いきれない」と指摘。 燃油のロスを減らすなどして対応していく。
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