農業用ヒートポンプ記事
AGRI-HEATPUMP ARTICLE
投稿日:2026.03.31
更新日:2026.03.31
施設トマト栽培において、ヒートポンプを主体とした加温とデータに基づく環境制御を組み合わせ、周年出荷と高収量を実現した事例です。温湿度や生育データを分析しながら設定温度を調整することで、10アール当たり40トンの収量を維持しています。燃油高騰対策としてもヒートポンプを活用し、安定生産とコスト抑制につなげています。
盛岡市で大玉を中心に65アールでトマトを周年出荷するいわて若江農園は、生育情報やハウス内の温湿度などのデータを基にきめ細かく管理し、10アール当たり40トンの高収量を維持する。樹勢の安定を重視し、従業員と毎週データを分析。翌週の設定温度などを決める。周年出荷の強みを生かして県内のスーパーと契約し、売り場の確保につなげている。
①8月~翌年6月 ②10月~翌年8月 ③夏秋の6~11月に出荷する三つの作型を組み合わせ、大玉とミニトマトを通年で出荷する。越冬させる長期取りの作型は、ロックウール培地を使った養液栽培。高軒高ハウスで、カーテンや窓の開閉、二酸化炭素(CO2)発生装置、ヒートポンプなどの加温設備を自動制御する。
越冬の長期取り作型は2015年に始めた。代表の若江俊英さん(50)は「夏秋だけだと売りにくく、人手の確保も難しかった」と振り返る。スーパー側にとっては通年で一元契約でき、仕入れの手間を減らせるメリットがある。出荷先との近さを生かし、樹上で熟したトマトを出荷。食味や鮮度の高さも売りにする。安定供給を支えるのが、データに基づく栽培管理だ。若江さんは「生育、収穫量の山や谷を少なく維持するのが大切」と指摘する。
ハウスごとに6株の標本木を決め、成長点付近の茎の太さ、着花位置といった生育情報と、ハウス内の温湿度などを確認。茎の太さが太ければ翌週の設定温度を下げ、細ければ上げる。昼夜の温度差で決まる着花位置を一定間隔にするため、温度差が極端に変わらないように管理する。
データ分析は社員3人と毎週行い、農業改良普及員らにも参加してもらう場合もある。データを取り始めた15年の大玉トマトの収量は10アール22トンほどだったが、データを基にした栽培管理や、CO2発生装置の導入などで19年には同40トンに達した。
資材費の高騰が現在の経営課題の一つ。燃油高騰対策として、ヒートポンプを主体に加温し、昨年から国の施設園芸セーフティネット構築事業に加入した。肥料も高騰していることから、資材費の上昇分をトマトの販売価格への上乗せを検討している。若江さんは「時間当たりの収穫量を多くするなど、生産性もこつこつと高めたい」と話す。
周年出荷の態勢を構築夏秋と冬季の作型を組み合わせ、周年出荷のニーズに応えるデータ基に高収量維持生育情報やハウス内の温湿度などのデータを毎週分析。栽培管理に役立てる
経営概況労働力:社員3人、パート13人経営規模:冬春トマト50アール、夏秋トマト15アール。大玉の「桃太郎ネクス」を主体に、ミニトマトも作る売上高:約7000万円
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