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農業用ヒートポンプ記事

AGRI-HEATPUMP ARTICLE

マンゴー栽培で暖房費60%削減|ヒートポンプ夜間冷房で出荷前進・高収益化を実現(宮崎県事例)

新聞記事

投稿日:2026.03.30

更新日:2026.03.30

マンゴー栽培においてヒートポンプを導入し、燃油依存から脱却して暖房費を約60%削減した事例を紹介します。夜間冷房機能を活用することで花芽分化を促進し、出荷時期の前進と収益向上を実現。低樹高栽培との組み合わせにより、省力化と高品質生産を両立した先進的な施設園芸モデルです。

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[’16 先進モデル拝見 果樹コンクール大臣賞](3)
低樹高 作型変え増収 夜冷で出荷期前進化
藤元 学さん・美紀さん(宮崎)
2016/03/30(水) 日本農業新聞 総合営農

宮崎県のJA宮崎中央マンゴー部会長の藤元学さん(61)と、妻の美紀さん(56)は、マンゴーを低樹高に仕立てて作業を省力化し、高品質な果実を生産する。マンゴーの加温栽培は、燃油代が課題だったが、ヒートポンプで燃油高騰を乗り越え、冷房機能を活かし出荷期を前進化、高収益農業を実現した。

水稲1.2ヘクタールとマンゴー67アールの複合経営で、労力は夫婦と次男の3人。藤元さんが部会長を務めるJA宮崎中央マンゴー部会は、105人が28ヘクタールで栽培し、平均的な規模は20~25アールなので平均の約3倍という大規模経営だ。

家族労力だけで大規模経営が出来る秘訣(ひけつ)は、低樹高栽培だからだ。今年で定植18年目になるハウスでも樹高1.3メートル前後に収まる。マンゴーは高木性で露地では高さが4、5メートルになる。ハウス栽培するため、地下に防根シートを埋めて定植する根域制限栽培やせん定などの樹体管理技術が開発され、日本でも栽培できるようになった。

収穫後の5月末から6月にするせん定で枝を切り戻し、低樹高を維持する。「強い枝が出来ないよう、細い枝をたくさん出し7月中旬の芽かきで枝の勢いを調整する。細い枝が多く出れば樹高は高くならない。始めから作業性を考え低樹高を目指した」と説明する。

味が日本人好みの「アーウィン」種は、赤い果皮の美しさが特徴だ。果実が卵大になると一つずつひもで上部からつり、20日に1度向きを変え、均一に日光を当てる。

樹体より上でひもを結ぶため、樹高が高いと脚立が要る。藤元さんは「部会員の70~80%が樹高2メートル以上。うちは脚立を使わない。脚立を持って移動し乗り降りする時間が無いので、能率が上がり小人数で経営できる」と分析する。

低樹高は品質にも好影響する。「葉より上に果実があるので秀品率が高まる。樹高が2メートルになると果実が葉の下になってしまう」と指摘。品質でABCの3段階に区分するが、AとCでは市場価格が2倍も違う。藤元さんのA品率は部会平均を30ポイント上回る約75%、高値で取引される大玉の3L以上も部会平均を11ポイント上回る59%で、5100万円の粗収益をあげる。

燃油の高騰で2010年からヒートポンプを導入。光熱動力費を1378万円から528万円に60%削減した。13年からはヒートポンプの冷房機能を活用、9月に15度以下に夜間冷房して花芽分化を促し、安定して3月から出荷できるようになった。せん定や冷房、昇温の時期を変えて組み合わせることで、5棟のハウスの作型を変え、3~5月の中に出荷時期を分散させる。

着果は安定し10アール平均収量は、県平均の1.7トンを上回る2.1トンになる。 現在約40人の部会員が夜冷に取り組んでいる。「夜冷栽培は早く被覆するので台風に遭うリスクもあるが、安定して早期出荷でき、中には2月に出荷する人もいる。仕事が分散して楽になった。6月の出荷ピークも解消し平準化したため、販売単価を維持できるようになった」と評価する。

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