農業用ヒートポンプ記事
AGRI-HEATPUMP ARTICLE
投稿日:2026.03.31
更新日:2026.03.31
猛暑対策として、各産地で効果のあった技術が紹介されています。ヒートポンプによる夜間冷房は、花芽分化の促進や開花調整に有効とされ、高温対策の一つとして活用されています。遮光やミストなどと組み合わせた環境制御が、品質維持や安定出荷につながる取り組みです。
昨年に続き今夏も猛暑が予想され、産地では高温の影響緩和が課題になる。こうした中、農水省が園芸や花き昨年の高温下で効果があった対策を各県に聞き取り、まとめた。そのポイントを紹介する。
同省は農業での温暖化の影響や対策をまとめた「地球温暖化影響調査レポート」を毎年作成しており、その一環で各県に「最も効果が高かったと思われる」対策を聞き取った。
イチゴのトップ産地・栃木県は、暑さによる花芽分化の遅れを夜冷庫を活用して防ぐ対策を挙げた。遮光した12~15度の夜冷庫に苗を入れ、花芽分化を調節する技術で、従来は早出しの手法として各地で取り組まれてきた。同県は「実践した所では、計画的に出荷できていた」と効果を話す。
夏秋トマトで有効とされたのが、強勢台木への接ぎ木苗の利用だ。長野県は、夏の暑さで草勢が弱ることによる秋季の収量低下を抑えられるとする。比較的低コストで導入できる細霧冷房と組み合わせ、普及を図る。遮光資材を使う場合よりも、光合成量を維持できるのも利点という。
果樹産地では近年、果実が褐色や白っぽく変色する事例が報告されている。直射日光が果実に当たり、表面温度が極端に高くなることが原因と考えられている「日焼け果」だ。
リンゴの日焼け対策として青森県は「遮光資材の樹上被覆」、長野県は「寒冷しゃ被覆」などを挙げた。青森県の担当者は「とにかく日陰を作ることが重要。葉摘みを控えることも併せて、今年も行う」と話す。
温州ミカンでは、鹿児島県が「粘着テープの貼り付け」を挙げた。果実の日の当たる面にテープを貼り、温度を下げて日焼けを防ぐ。同県によると、主流の化学繊維の布で袋がけする場合より、資材費は3分の1以下だとし、「新しい方法なので周知に力を入れたい」という。愛媛県は「樹幹上部摘果の徹底」、長崎県は「カルシウム剤の散布」と回答した。
菊では、高温による開花時期のずれが課題となっている。需要期に合わせた出荷が難しくなり、経営への影響も大きい。菊の対策として、鹿児島県は「ヒートポンプや遮光ネットの活用」を挙げた。ヒートポンプは、夜間冷房で花芽分化を促せるとして推奨しつつ、「導入コストがかかる」と指摘。コストを抑制できる対策として、市販の安価な遮光ネット(遮光率85~90%)で日長を制御し、開花時期を調整する技術も提案する。
カーネーションは、高温で株が弱り花が開花しなくなるなどの影響が出るが、長野県は「細霧冷房(ミスト)」の導入が効果があったとした。担当者は「昨年の猛暑でも、ハウス内の温度は下がり品質の維持につながった」と指摘。一方、導入コストがかさむ点が課題だとして、「今後、ミスト実証の効果をまとめて提示し、導入への農家の不安を減らしたい」とする。(後藤真唯子、斯波希、南徳絵)
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