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農業用ヒートポンプ記事

AGRI-HEATPUMP ARTICLE

ガーベラ栽培の環境制御で秀品率向上|ヒートポンプ除湿による周年安定生産(静岡県事例)

新聞記事

投稿日:2026.03.30

更新日:2026.03.30

ガーベラの周年出荷を支える栽培管理として、芽かきや環境制御による秀品率向上の取り組みを紹介しています。夏期にはヒートポンプによる除湿や冷房を活用し、花が生育しやすい環境を維持しています。高品質な花の安定供給を実現する施設管理の具体例がわかります。

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人気高く周年供給 ガーベラ
伝統の芽かき継承
輸送も工夫、秀品率保つ
2021年02月19日  日本農業新聞

静岡・JA大井川
家の中で過ごす時間が増え、室内に飾る花としてガーベラの人気が高まっている。花の形がかわいらしく色も明るいため、花束やアレンジメントなど幅広い用途がある。周年出荷する静岡県の生産者は、秀品率向上へ芽かきを欠かさない他、きめ細かいハウス管理を徹底。コスト削減へ輸送方法も工夫し、人気に応えようと安定供給を進めている。
(野村梨沙子、柴田真希都)                                                                                                                                                                                                                      


需要を切り拓く

静岡県のJA大井川花卉(かき)協議会一般花卉部会ガーベラ専門部会は、地域で受け継ぐ芽かきを、環境制御機器の導入、輸送方法の統一で高品質な花の通年出荷に力を入れる。

部会員は3人、55アールで年間200万本を出荷する。部会長の田代高嘉さん(57)は、うち60万本ほどを生産。地域の先輩から受け継いだ芽かきの技術で秀品率を維持する。

田代さんは20アールで「ケーキシリーズ」を中心に約35品種を展開する。密植栽培のため、株は2年ごとに半分ずつ植え替えて途切れなく出荷する。田代さんは28歳の就農時から、「草勢が強く成り過ぎないよう、2年目の春から初夏までに芽かきを徹底して株を整理してきた。夏はハウスが高温になったり、秋には花粉が多く出たりして作業の効率が得にくいからだ」。

田代さんは「芽かきをすると咲く数は減ってしまうが、秀品率が上がるので、経営にはプラスになる」と話す。

県農林技術研究所は、地域で受け継ぐ技術が実際にどの程度効果があるかを検証している。2019年には、芽数の多い品種「サンディ」の2年株で、出荷できる花の18%増加を確認。芽かきの作業人件費などを試算しても8%増益するとした。

花の安定出荷のために、田代さんはハウスの環境制御にも力を入れる。効果的に光合成をするために温度、湿度、飽差(空気中に水蒸気を含むことができる余裕)を管理する。温度は冬の夜間でも18度を維持、日中は30度程度に抑える。夏は細霧冷房やヒートポンプで除湿し、花が過ごしやすい環境を操る。飽差が10以上にならないことを目安に、天窓を開けているときは400ppm、閉めているときは600ppmに二酸化炭素(CO2)濃度を設定する。

部会では、鮮度を保つために出荷をELFバケットに統一している。バケットは繰り返し使える資材で、専用のバケツと抗菌剤がセットになっている。15年前に段ボール出荷から切り替えた。

部会では、水揚げの時間が短くなり出荷日の作業が少なくなったと好評だ。バケツから花が出ている状態なので、全量検査もスムーズに進む。田代さんは「バケットの利用で鮮度が保たれたまま売り場に届けることができている」と効果を実感する。

部会で生花店を訪問し、実需の声を聴く活動もしている。イベントに合わせて「バレンタインミックス」や初夏の「トロピカルミックス」などで対応する。今では、県内や東京の店との定期取引が出荷の半分を占めている。


出荷作業を集約 JAとぴあ浜松

国内最大産地、同県浜松市の生産者組織、JAとぴあ浜松浜松PCガーベラも、高品質な出荷に力を入れる。11戸で約5ヘクタール、100本入りの箱を中心に年間168000ケースを出荷。パッキングセンターで共通し出荷作業を集約する。農家が週3回の出荷日に花を持ち込む。部会には品質審査員を設置し、品質が低い花は返すこともある。農家も花を持ち込む際に、他の農家と品質を比べることができ、より高品質に作るための情報交換の場にもなっている。

コロナ禍で取引量が減少した際は、出荷方法を工夫し対応。通常は1本ずつフラワーキャップをかけ、10本ごとにスリーブでまとめて100本を1箱として出荷しているが、スリーブだけを掛けて、400本を1箱に詰めて出荷した。コストを抑えることに注力し、経営への打撃を抑えた。

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